ユースの大先輩照井さんに急遽誘われて、久しぶりに写真展へ。
「ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー」展@オペラシティー
名前は聞いたことがあったがその作品については実際詳しくは知らなかった。
しかし、前日に色々と調べてみると興味深い人。
ホンマタカシ
日本の写真家。
日本大学藝術学部写真学科在学中に、広告制作会社ライトパブリシティに入社、6年在籍。
91年から92年にかけてロンドンに滞在し、ファッション・カルチャー誌『i-D』で活動。
帰国後は、雑誌、広告など幅広いジャンルで活躍中。(wiki)
代表作品は、1998年の「TOKYO SUBURBIA 東京郊外」(木村伊兵衛賞受賞)
中平卓馬に強く影響を受けており、2004年には、中平卓馬を追った映画「きわめてよいふうけい」を撮影するほどの敬愛ぶり。
今回の展示の中でも中平氏が、火をつけてタバコを吸う一連の動作を映像作品として発表している。
「Photography is, first of all, a way of seeing. It is not seeing itself」
写真は、なによりも見ることそのものではなく、一つの見方である。
スーザン・ソンタグの言葉で、ホンマタカシがしばしば参照している言葉。
理解するに、写真はその風景や被写体に対する写真家自身の主観性のある見方、その表現であるということか。ただ写し取ったものではないということ。
この展示会では、写真を元に制作されたシルクスクリーンやインスタレーション、映像作品と様々な写真の見せ方をしている。
結論から言うと、久々に良い展示会だった、満足。
内容としては、
「Tokyo and My dautghter」
ひとりの少女の成長と東京の都市風景が交差する。また、その一連の写真群の中にファウンドフォト(家族が撮った少女の写真=ホンマが撮っていない写真)を混ぜ合わせることで、その一連の写真群の一貫したコンセプトやストーリーを強化している作品。
「Widows」
イタリアのジェノヴァの東30キロの町ラパッロに住む11人の未亡人、その住まいの中や周辺、さらに彼女たちのアルバムからとられた古いスナップ写真の複写からなるシリーズ。
「re-construction」
これまでホンマが手がけてきた雑誌や広告の写真を、今回再構築し、一冊の冊子にまとめたもの。10+1とか建築関係の雑誌や本の表紙なんかも撮っていた。
「re-construction」
これまでホンマが手がけてきた雑誌や広告の写真を、今回再構築し、一冊の冊子にまとめたもの。10+1とか建築関係の雑誌や本の表紙なんかも撮っていた。
「M」
郊外風景を代表するファーストフード店に着目して撮り続けてきたシリーズ。これを今回はシルクスクリーンにしたもの。複製技術としてのシルクスクリーンのドットが無限に増殖するファーストフード店と日本との関係に見えるシリーズ。
郊外風景を代表するファーストフード店に着目して撮り続けてきたシリーズ。これを今回はシルクスクリーンにしたもの。複製技術としてのシルクスクリーンのドットが無限に増殖するファーストフード店と日本との関係に見えるシリーズ。
「Together: Wildlife Corridors in Los Angeles」
マイク・ミルズの文章とホンマタカシの写真の共同プロジェクト。ロサンゼルス近郊の野生動物の生態を調査したプロジェクト(2006年~)に基づく作品。
マイク・ミルズってx−girlとかのデザインを手がけた人。
ミルズの文章がホンマの写真を引立てて写真が10ではなく100のことを語っている様に思えた。
「Trails」
白い雪の上に残るのは、果たして動物の血なのか、それとも絵具なのか?
シリーズに加えられたドローイングによっても、かえってその謎は深まるばかりである。写真が伝える現実がいかに曖昧かということを、あらためて考えさせてくれるシリーズ。
「Short Hope」
白い雪の上に残るのは、果たして動物の血なのか、それとも絵具なのか?
シリーズに加えられたドローイングによっても、かえってその謎は深まるばかりである。写真が伝える現実がいかに曖昧かということを、あらためて考えさせてくれるシリーズ。
「Short Hope」
中平卓馬の一連のタバコをすう動作を撮影した映像作品。
金沢21世紀美術館→オペラシティー、次は猪熊美術館へ巡回するとのこと。
んー自分でまた写真が撮りたくなった写真展でした。
最近、ニコンもって歩かないからな。持ち歩こう!