【大曽根歩道橋】
X字の線形、それを成立たせる桁厚がやや重たいがダイナミック。
大野美代子さんが関わられていると思われる橋。
維持管理が悪い。
蓮根も辰巳もそうだが、首都高関連で行政が管理している橋は維持管理の状況が悪い印象がある、非常に残念である。
しかし、埼玉県からお借りした図面を見るとこの橋を架ける為にどれだけの力が注がれたかが見て取れる。ものすごい綺麗に整理された図面。
当時の首都高速道路公団のエンジニアの優秀さや想いが伝わってくる。
【八景島駅前歩道橋】
これも大野美代子さんが関わられていたもの。
切り立つエッジと柔らかなエッジ、その対比が明快な主塔。
この橋も全体のトータリティーにおいては詰めが甘いが、随所に大野さんのディテールが現れている。
【ベイウォーク:汐入歩道橋】
3つ目、大野美代子さんの中期の代表作と思う。
この橋は、国と民間の事業だけあってディテール、トータリティー共に申し分ない。
維持管理もしっかりとされていて美しい。
奥に見えるのが丹下健三作の建物。
この橋は丹下建築の生み出す直線性の強い空間性を従属的に表現している。
線と曲線のバランス感覚。
この橋にはいろんなエッセンスが詰まっていた。
どれも今見ればそこまで洗練された薄さや軽さは持ち合わせていない。
しかし、3つの橋それぞれに違う条件化でそれぞれの回答を出していて、どこか美しく、飽きない橋である。
橋のー特に人道橋において、獲得すべき「空間性」。
そのヒントがやっぱり大野さんの橋から得られるんではないかと思う。
川崎市役所の帰りに見た川崎駅西口:日研設計シビル
ガラスで覆われたトラス構造のストラクチャーの大屋根。
ディテールを見ると、四角パターンがランダムにプリントされガラスに表情を与えている。
ランダムなのか規則性があるのか?
アルゴリズムとかで、透過光の量とかで決まっているんだろうか。
天井は岩見沢駅自由通路と同じ波形の材。ここでは色は白系(岩見沢はレンガ色)
見事に駅前広場が建築的につくられてるなって感じだった。
熊本駅そうだけど、駅前広場の新しい解。
今までの純土木的な美しい駅前広場とは違った新しいものっていう感じを受けた。